[コラム]ロシアの住宅市場:2010年にも回復の見通し
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ロシア住宅抵当融資公社のSemenyaka総裁は、ロシアの住宅ローンには、成長の余地があると考えている。同総裁は、2010年にも、住宅ローンは回復する可能性があるとしている。その上で、Smenyaka総裁は、国家プロジェクトである「高品質かつ手ごろな住宅」事業に対して、大きな期待を寄せている。同総裁は、6月30日に開催された「ロシアの住宅ローン」と題された会合で、「この事業は、この12ヶ月間における不況を打開し、2010年までに住宅ローンの貸付水準を2008年の水準である6100億ルーブル相当に回復させる糸口となるだろう。」と言及した。
もっとも、現在のところ、状況は決して芳しくない。Semenyaka総裁は、「今年最初の5ヶ月間は、住宅ローンの貸付が急激に減少し、対前年で5分の1から6分の1に落ち込んだ。住宅ローンの貸付高は、ほぼ2006年の水準に戻ってしまったということである。」と統計データを引用した。
Semenyaka総裁によると、住宅ローンの金利も、2005-2006年の水準となっている。政府の計画によると、住宅ローンの金利は、2010年にも、13%相当まで大幅に低下することが見込まれている。これについては、Semenyaka総裁も、まったく妥当だと考えている。同総裁は、「銀行間の競合が進めば、住宅ローン金利は低下するだろう。また、中央銀行貸出レートが引き下げられることによっても、自然に、金利は下がるだろう。」と述べる。
一方、全国住宅ローン市場協会のPonomarev会長は、政府が人為的に金利の引き下げを行うべきではないと考えている。同会長は、「人為的に金利を引き下げてしまえば、アメリカで起きたサブプライムの二の舞になりかねない。」と警告している。
Kreditmartが実施したモニタリング調査の結果によると、中央銀行貸出レートの低下を追う形で、ルーブル建ての貸出金利は、現在すでに、若干、降下している。しかし、そのテンポは、まだ十分ではない。Kreditmartのデータによると、2009年6月におけるルーブル建て住宅ローンの平均金利は、前月比0.23%減の19.69%である。これは、2009年1月の金利水準(18.22%)を1.47%上回る数字である。6月のドル建て住宅ローン貸出金利は、対前月で上昇しており、15.65%となっている。これは、1月の水準を1.16%上回っている。
政府としては、明年には、住宅ローンの金利のみならず、住宅そのものの価格も適切な水準になるべきだとの認識に立っている。「高品質かつ手ごろな住宅」プロジェクトでは、初めて、1平米あたりの平均価格が3万ルーブル相当であるエコノミークラス物件の拡大を促進することが課題となった。住宅抵当融資公社のSemenyaka総裁は、こうした価格であれば、多くの人々にとって手が届くだろうと考えている。また、同総裁は、「1平米あたり3万ルーブル程度の価格で住宅ローンの金利が年利15%だとすると、42%の世帯にとって、住宅の購入が現実的になる。これは、2008年の水準の2.5倍である。金利が12%に下がれば、52%の世帯がこうした住宅を手にすることができるだろう。」と予測している。ロシア国家統計局のデータによると、現在、ロシアの住宅の平均価格は、1平米あたり5万4000ルーブルである。この他、Semenyaka総裁は、エコノミークラスの住宅購入に対する住宅ローンの貸出について、30%から10-20%に頭金の引き下げを図ることも、需要促進の手立てとして、実施する可能性があるだろうと言及した。
連邦政府住宅開発基金のShamarin会長補佐は、多くのロシア人が住宅環境の向上を求めていることからしても、長期的観点から見て、ロシアの住宅需要は蓄えられえていると考えている。また、同氏は、今後、住宅市場においては、金融危機の影響で供給量が減少したため、大幅な需要過多の状態になるだろうと予測している。
住宅抵当融資公社のSemenyaka総裁によると、現在、住宅抵当融資公社は、銀行の住宅ローン貸出を促進する手立てとして、公的資金を2009年に貸し出された住宅ローンの買い上げに利用している。また、今年の抵当権設定契約では、銀行の住宅抵当融資公社に対する抵当譲渡期間は6ヶ月と定められているが、今後、住宅抵当融資公社は、不動産流通市場における既存物件の取引においてはその期間を9-12ヶ月に、不動産開発市場においては工期全体に拡大する方針である。この他、住宅抵当融資公社は、銀行が保有している古い住宅ローンと住宅抵当融資公社が発行可能な1080億ルーブル相当の社債を交換することも視野に入れている。
一方、銀行の専門家側は、住宅抵当公社が住宅ローン市場でよりグローバルな役割を担うことを期待している。アルファ・バンクの住宅ローン部のZibarev部長は、「住宅抵当融資公社は、独善的な考えを捨てるべきだ。そして、それぞれの基準で住宅ローン貸出を行っている各銀行にとってのグローバルな借り換え機関となるべきだ。」と述べる。同氏は、ローン借り換えの仕組みは、住宅抵当融資公社の基準に則ってローン貸出を行っている銀行のみならず、銀行全てのためのものでなければならないと考えている。Zibarev氏は、「これは、非常に重要なことである。今は、どの銀行も、住宅ローンをそのままにはしておきたくないと考えている。銀行は、同じ条件の下でなら、住宅ローンの貸し出しを始めるようになるだろう。」と述べる。
FINAM
2009_07_02L
日本で実際にロシア株の売買ができるほか、ロシアおよびロシア株に関する詳細な情報を発信しています。URL: http://www.arujigate.co.jp/
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