ヨーロッパ旅行がお得:ユーロ下落で米国人は格安旅行ができる

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ユーロ下落とドル高は、米国人にとって最も大切なもの、つまりヨーロッパのビールを手に入れるために費やすユーロを、より多く獲得できることを意味する。

ロイター

これまでより、モナリザ鑑賞旅行が安価になった。5日、ユーロが2006年3月以来の安値を付けたため、米国人など外国人は今後数か月にわたってヨーロッパ格安旅行が期待できることになった。つまり、米国人は、1年前より多くのユーロを1ドルから獲得できるようになったと旅行関係者が語った。
 
「2014年の最高値から約10%~15%ユーロが下落したのは、米ドル利用者にとって直接的な割引だ」と旅行に関するウェブサイト「プライストラベル」創設者のロジャー・ウェイド(Roger Wade)氏は述べた。「多くのアナリストは、少なくとも短期的にはユーロ下落が続くと予想している。ギリシャ政局をめぐる先行き不透明感が影響を与えれば、さらに下落する可能性はある」と同氏は加えた。
 
5日、為替レートのユーロ対ドルは1.2%下落した。最安値で1ユーロ1.1944ドルとなったがその後、約1.1864ドルと、わずかに持ちなおした。(同日、対円では1.3%下落して1ユーロ142円76銭、一時は11月10日以来の安値となる142円30銭を付けた)。米国のラジオネットワーク、ナショナル・パブリック・ワーク(NPR)は、ユーロ下落は、ギリシャの政治的不安定、強まる米国経済、欧州中央銀行が欧州経済を後押しするために量的緩和策を取る可能性などによるものだと報じた。
 
昨年、ユーロの下落はすでに、ドルと変換する米国人には「値引き分」として還元されていると、ヨーロッパ旅行の予算などに詳しいウェブサイト「サビー・バックパッカー(Savvy Backpacker)」のジェームズ・フィーズ(James Feess)氏は言う。「パリの平均的なホテルは現在、一泊約38ドル(約4,500円)の価格だが、数年前には約48ドル(約5,700円)だった。差額の10ドル(約1,200円)を、今は博物館を訪れたりウォーキングツアーに使える。ほとんどの若者が数週間の旅行だが、一泊につき10ドルの差額になるのは大きい」とフィーズさんは語った。
 
ユーロは1999年1月1日に導入されて以来、一般的に、ドルよりも高く評価され、1.30ドル(1月6日現在の1ドル119円を元に換算すると約155円)から1.47ドル(同じく約175円)の間で推移することが多かったが、2014年初め、ユーロは1.37ドル(約163円)近辺の価格を付けた。また、ウェブサイト「シカゴ・トリビューン(CHICAGO TRIBUNE)」は2015年がユーロにとって痛い1年になるとして、フランスの銀行であるBNPパリバが、2015年末までにユーロが1.15ドルに下がると予測していると報じた。
 
高い為替レートが、近年、多くの若いバックパッカー達をヨーロッパ旅行に向かわせているとフィーズ氏は言う。ポケットに多くのお金を持って、旅行者は現在、ローマのように一般的には物価が高い都市を含むヨーロッパの多くの町を巡ることができる。ユーロ圏以外の通貨は苦戦しているため、旅行者は非ユーロ圏の英国、ノルウェー、スウェーデンを含め、欧州全域で恵まれた状況になっている。
 
「交通費を合計してみる。片道切符のユーロスターの旅は、現在、約$82-105ドル(約9,800~12,500円)の費用だが、数年前に同じチケットが約$105~133ドル(約12,500~15,800円)だった。これらの細かなコストを合計すると、結局、数週間の旅行は結構な金額になってしまう」と英国海峡の下を走るパリ、ロンドンを結ぶ高速列車ユーロスターのルートを引き合いにして指摘した。
 
大晦日、パリのシャンゼリゼの凱旋門上空に花火が打ち上げられていた頃、ユーロは安値で推移していた。  ロイター
航空運賃に大幅な値下げは予想されない。しかし、石油の価格は過去6か月にわたり下落の一途をたどり、1バレル50ドルを少し超えたあたりの価格になっている。航空機のチケットの需要は、為替レートの影響を受ける。ニューヨークタイムズ紙によると、多くの航空会社は、サービスをグレードアップするため、燃料費を節約して得た数十億ドルを再投資する機会を得たいとしている。
 
米国の旅行会社ダニートラベルのデヤン・バジック(Dejan Bajic)氏は、米国に住むヨーロッパ人が母国に帰国する旅行を特に計画してきたが、為替レートによる影響は彼の業務にはあまり出ていないと述べてきた。しかし格安旅行に関心を持つ米国人の間でヨーロッパ旅行への関心は高まるだろうと予想している。
 
「旅行で支払ったすべてのもの、ホテル、車、列車などユーロにつながるすべてのものが割安になるだろう」とバジック氏は述べた。
 *この記事は、米国版 International Business Times の記事を日本向けに抄訳したものです。(原文: Dennis Lynch記者)「Europe Travel Deals: With Euro Weakening, Americans Can Travel For Cheap As Dollar Exchange Rate Drops」)