米マクドナルド、イースターブルックCEOによる5つの変化

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香港のマクドナルド
香港のマクドナルド店に、客が入ろうとしていた。2014年7月25日撮影。 ロイター/タイロン・シウ(Tyrone Siu)さん

世界最大のレストランチェーン、マクドナルドのスティーブ・イースターブルック(Steve Easterbrook)最高経営責任者(CEO)が就任して2か月が経過したが、同氏は「黄金のMサイン」のロゴを持つ同社の大胆な改革に乗り出している。再建計画は、同社の企業体質をさらにスリムで軽快にするものであり、世界3万6,000の同社の店舗での各地域ごとの違いに、より対応しやすくするものであると同氏は述べた。
 
米マクドナルドが4月22日に発表した2015年1-3月期決算は、最終(当期)利益が前年同期比33%減の8億1,150万ドル(約970億円)であった。全世界の売上高は11%減の59億5,890万ドルだった。
 
「実際、最近のパフォーマンスは悪化している。数字は嘘をつかない」とイースターブルックCEO(48歳)は4日、株主へのビデオメッセージの中で述べている。過去2年間の既存店の売上高の減少に触れて「我が社の構造はあまりにも煩雑で意思決定が遅すぎる」と語った。
 
イースターブルックCEOが4日発表した中で最大の変化は、マクドナルドの管理体制であった。これまで米国、欧州、アジア太平洋・中東・アフリカと地域別に区分してきた事業部門を改め、市場の特性に応じた体制に再編する。同社のボトムラインへの重要性に基づいて、世界を4つのセグメントに分けて管理体制を敷く。例えば、オーストラリアは、カナダ、フランス、ドイツ、英国と同じ「国際リード市場」グループに含まれている。このグループは同社の営業利益の40%を占め、それは米国が占める営業収益とほぼ同じである。
 
中国は、「高成長市場」であるロシア、韓国、ポーランド、スイス、オランダ、イタリア、スペインを含む8か国のグループのなかに入っている。これらの国々は、同社の営業利益の10%を占めている。
 
残りの2つのセグメントは、単独で最も重要な市場である米国と、それ以外の世界の国々からなる「基礎的市場」グループとされる。これらのセグメントについてイースターブルックCEOは「少数の幹部によって管理され、メニューやサービスの変化に対する顧客の反応を見て、迅速に他の市場でも展開できるようになっている」と話した。
 
しかし、全世界で6,900万人の人々が毎日マクドナルドを訪れていることは何を意味するのか? 1つには、急激に変化が起こっているということである。わずか数週間前、試験的な宅配プロジェクトが発表され、約90のニューヨークの店が代行サービス「Postmates」と契約して宅配サービスを開始した。試験的なサービスが軌道に乗れば、米国中に同サービスは拡大されるだろう。あなたがどこに住んでいるかにもよるが、今年、体験するかもしれない5つのマクドナルドの変化をここに挙げる。
 
1. タッチスクリーンの注文のカスタマイズ
 
マクドナルドの店舗内でタッチスクリーンパネルを使用して「独自のグルメバーガー」を作る。同社の食材の鮮度への配慮と食事のセットは地域のハンバーガー屋店を連想させる。いわゆる「自分の好きな味」を作る試験プログラムが、今年末までにオーストラリアの全マクドナルド店で利用できるようになる。
 
2. より迅速に最高を実現
 
フランスのマクドナルドで行われていることが、なぜ米国では行われないのか疑問に思った人もいるかもしれない。1つの国のマクドナルドで実施されていることが、以前よりも迅速に別の国で展開されるようになる。
 
3. ドライブスルーの簡素化
 
マクドナルドのメニューボードは煩わしい。特にドライブスルーのメニューボードは、メニューを選ぶ客の後ろに、それを待つ長い車列ができるほどだ。同社のメニューの簡素化の努力として、車から注文する客のために屋外へメニュー看板を表示することが推進されている。
 
4. 新しい「家庭的な」メニュー
 
米国のマクドナルドは最近、4.99ドル(約600円)のLサイズのサーロインバーガーと「こだわりの職人の味」のグリルチキンサンドイッチを「シンプルな食材」と「食糧貯蔵室のスパイス」とともに売り出した。いずれも家庭的で温かい雰囲気を持っている。1月にイースターブルック氏がCEOに就任する以前も、同社幹部は米国の顧客が「こだわり」の食品に対する関心が高まってきていることを察知していた。マクドナルドがこの傾向をより一層受け入れるよう多くの努力が行われることを期待している。
 
5. お客様への約束
 
マクドナルドは何年にもわたり健康的な新メニュー、例えばスライスしたリンゴとオートミールといったようなメニューを試みてきた。しかし殆ど成功していない。一方で、同チェーン店は、現在も健康的(あるいは、少なくともあまり不健康ではない)メニューを提供しているが、客はサラダを食べにマクドナルドに来ているわけではない。同社は、客を惹きつける人気メニューを約束して、健康的なメニューについて新たな取り組みを始めたようだ。先月、同社は抵抗力を高めるサプリメントで育てられた鶏や、人工成長ホルモンを与えた牛からの乳を段階的に廃止すると発表した。
 
*この記事は、米国版 International Business Times の記事を日本向けに抄訳したものです。(原文: Angelo Young記者「Here Are 5 Ways McDonald’s Corporation (MCD) Will Change Under CEO Steve Easterbrook」)