ギリシャ銀行、救済資金は事業計画とストレステスト次第=関係筋

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ギリシャの銀行ATM
ギリシャの首都アテネの銀行ATMでは、1日60ユーロしか引き出せない。2015年7月12日撮影。 ロイター

ギリシャ国内銀行に対する最初の救済資金は各銀行ごとではなく、欧州安定メカニズム(ESM)が管理する一つの特別口座にプールされ、ここからの資金の引き出しは銀行の「ストレステスト(健全性審査)」終了後となる見通し。複数の関係筋が12日、ロイターに明らかにした。

ストレステストは10月末までに終了予定。ストレステストの期間中、ギリシャの銀行は、信頼感の底上げを目的に「当座」で100億ユーロ程度の資金が利用可能となる。銀行がその後に新たな資金提供を受けるには、実行可能な事業計画を欧州当局に提出し、承認されることが条件となる。

関係筋によると、年末までに新たに150億ユーロの資金が利用可能となる見通し。ある関係者は「完全な資本増強が行われれば経済効果も大きい。実体経済の底には400億ユーロ規模の資金が隠れていることが判明しており、その資金はまもなく銀行に舞い戻ってくる可能性がある」と述べた。

7月の大半を休業していたギリシャの銀行は、欧州中央銀行(ECB)からの資金供給に支えられ、資金の枯渇を防ぐため、預金引き出し額を1週間で最大420ユーロまでに制限してきた。

ギリシャと国際債権団が今週合意した最大860億ユーロ相当の第3次支援策は、ECBが保有する32億ユーロのギリシャ国債が償還を迎える8月20日までにすべての承認を得る見通し。関係筋によると、欧州当局は預金者やほかの銀行債権者に対し損失負担を求める「ベイルイン」を断念したものの、銀行株主については株式価値の希薄化が予想される。

ある関係者は、ギリシャの銀行の事業計画が欧州当局に承認された場合、その銀行の新たな株式は欧州当局ではなく、ギリシャ金融安定基金(HFSF)が保有することになり、それによって銀行は比較的少ない制約のもとで通常の金融・資本市場での活動が可能になると指摘した。