米年末商戦は静かな滑り出し、ブラックフライデー客足はそこそこ

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買い物客

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ロイター

27日、米年末商戦が本格化する「ブラックフライデー(感謝祭翌日の金曜日)」は、比較的静かな滑り出しとなった。

オンライン販売が好調となっていることや、米小売各社が感謝祭当日の26日夜からセールを開始し、買い物客の多くがブラックフライデーを待たずにセール品を購入したこともあり、27日朝の小売店舗への客足はそこそこといった状況となった。悪天候の影響や、消費者が引き続き支出に慎重なっていることも背景にある。

小売各社はオンライン小売り大手アマゾン・ドット・コムからの競争をかわし、顧客取り込みに向け、感謝祭から営業を行っている。アナリストはこうした状況がここ数年ブラックフライデーの売上高を圧迫してきており、今年も同様のトレンドが続いていると指摘する。

デロイトのジェフ・シンプソン氏は、小売各社が「年間を通じ値引きなどを実施したことを反映した結果」と指摘。27日の客足は薄く、26日夜の客足は自身の予想ほどではなかったと述べた。

アナリストは、消費者が年末商戦の買い物の最大20%を、今週末26─29日に済ますと予想している。

米小売り4500サイトへのアクセスを追跡したアドビ・デジタル・インデックスによると、27日午前零時から午前11時までのオンライン売上高は8億2200万ドルとなった。前年から15%増となったが、予想の19%を下回る伸びにとどまった。

米株式市場では、小売株は軒並み下落し、ダウ・ジョーンズ小売株価指数は0.15%安で終了した。

ウォルマート・ストアーズは約0.5%、百貨店JCペニーは約0.7%、メーシズは約1%、家電量販最大手ベスト・バイは1.5%それぞれ下落した。

唯一ディスカウント大手ターゲットが上昇し、約0.4%高で終了。コーウェンのアナリストが、同社の値引き戦略を評価したことが材料視された。客足も好調だったもよう。

ティーン衣料品のアメリカン・イーグル・アウトフィッターも40%の値引きが奏功し、客足が増加した。

27日は買い物客の賑わいに欠けたものの、26日夜は全米の多くの小売店舗で好調な客足が見られたほか、ケンタッキー州のショッピングモールでは、買い物客の間でけんかが発生し、警察官が止めに入るといった騒ぎも報じられている。

また、アドビ・デジタル・インデックスによると、26日午前零時から午後5時までのオンライン売上高は前年比22%増の10億ドル超となった。

今年のブラックフライデーの目玉セールには、ベスト・バイによる韓国サムスン電子の60型画面テレビの700ドル引き、ターゲットの75ドル以上の買い物で20%引きなどが含まれる。また、アマゾン・ドット・コムはタブレット端末「キンドル」を49.99ドルで販売。

緩慢なペースでの雇用や賃金の伸びを背景に、消費者の間では引き続き支出に慎重になっている状況もある。全米小売業協会(NRF)は、2015年の米年末商戦の小売売上高が3.7%増と、前年の4.1%増から伸びが鈍化することを見込んでいる。

米国でブラックフライデーの魅力が薄れつつある半面、今年は英国版ブラックフライデーが好調で、英国の百貨店やショッピングモールは買い物客で賑わった。