ドル大幅下落、ECBノボトニー氏の発言きっかけに=NY市場

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100米ドル紙幣 ロイター

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルがユーロに対して約1か月ぶり安値に下落した。欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中央銀行総裁が、ECBと米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の方向性の違いについて懐疑的な見方を示したことで、ユーロ/ドルEUR=は1.10ドル台に上昇。ドル売りは円など他の主要通貨に対しても波及し、市場参加者はドルの買い持ちポジションの調整売りを行った。

ノボトニー・オーストリア中銀総裁は、市場はECBの3日の定例理事会に向けて期待を持ちすぎていたとし、「市場アナリストは大きな間違いを起こした」と述べた。

ECBは先週3日の理事会で、預金金利を引き下げたが資産買入れ額の増額には踏み切らず、市場の失望を誘った。

ユーロ/ドルは、終盤の取引で1.2%高の1.1025ドルとなっている。

アナリストによれば、市場参加者がドルのさらなる上昇を見込んでいたところにECBの発表がそれに水を差し、ユーロの売り持ちポジションがさらに巻き戻されたことでこの日のドルの急落につながった。

シャプドレーヌ・フォーリン・エクスチェンジ(ニューヨーク)のマネジング・ディレクター、ダグラス・ボースウィック氏は「ノボトニー発言は、市場が何か材料を求めていたタイミングであらたな動きを誘発した」と指摘した。

ユーロ/ドルEUR=でのドル売りは、ドル/円JPY=やポンド/ドルの取引にも波及。終盤の取引では、それぞれ1.45%安の121.14円と1.18%高の1.5182ドルとなっている。ドル/円は1カ月ぶり安値を付けた。

またドルはスイスフランCHF=に対しても下落し、ノルウェークローネNOK=などに対してと同様に1%超の下げとなった。