日本株、意識され始める自律反発の限界点 G20後に警戒も

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東京
東京の株価ボード ロイター

世界的なリスク回避姿勢が和らぎ、日本株も戻りを試す展開だが、市場が楽観的なムードに傾いているわけではない。

景気や企業業績に懸念を残す中、自律反発には限界もある。上海で26―27日に開催される20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の結果次第では、再び投機筋の売り仕掛けもあり得るとの警戒感がくすぶっている。

<細る売買代金>

サウジアラビアやロシアなど有力産油4カ国が合意した増産凍結合意をイランが支持すると表明。その後、原油価格の底割れ懸念が後退した。

その流れを受け、足元のマーケットでは世界的にリスクオフの巻き戻しが起きている。欧米株高に続き18日の東京株式市場でも日経平均.N225が大幅反発、上げ幅は一時500円を超えた。

2月12日の直近安値から1300円強上げたことになるが、市場では「下落局面で売買代金が増加し、戻りで増えない相場は弱い」(SMBC日興証券・投資情報部部長の太田千尋氏)との声が出るなど、楽観的なムードは感じられない。18日の東証1部売買代金は前日比13%減の2.7兆円にとどまった。

日経平均の下落率は、昨年6月24日高値からすでに20%を超え、一般的な定義上は弱気相場に入っている。「ベアマーケットラリー」とも呼ばれる弱気相場での自律反発には、限界があるとの見方も少なくない。

CTA(商品投資顧問業者)などの投機筋は、強気相場では上値追い、弱気相場では戻り売りのストラテジーを組むことが多いとされている。「株売り・円買いのポジションはいったん縮小させたが、次の売り時を模索している可能性は十分にある」(準大手証券トレーダー)という。

人民元安や世界景気減速などの懸念は依然解消されず、売り材料はいつ出ても不思議ではない状況だ。

<1万6854円が重要なポイント>

自律反発の上値めどはどこか──。野村証券チーフ・テクニカル・アナリストの谷 晶子氏は、30年移動平均線が位置する1万6854円を重要なポイントとして挙げる。「2月末までにこの水準を超えられないと、月足終値が30年線を下回ってしまう。過去の例でも下降トレンドに転換するケースが多い」という。

再び下値模索となった場合は、1万4500円台まで下押す可能性もあると同氏はみている。

みずほ証券・シニアテクニカルアナリストの三浦豊氏は、目先は自律反発が継続しても「上値は1万7000円程度。それ以上の水準では、戻り売り圧力がかなり強い」と指摘する。

同氏によると昨年12月以降、日経平均1万7000―1万7500円の価格帯は累積売買代金が約26兆円と突出して多い。

三浦氏は「日本株は真空地帯を戻してきたが、G20での政策協調に対する期待を前倒しで織り込んでいる可能性もある」と話す。

G20で為替安定に向けて何らかの合意に至るのか。結果次第では投機筋の新たな売り仕掛けの狼煙(のろし)になる可能性もある。