米大統領候補トランプ氏は従業員に配慮していない? ニューヨークまで抗議にやって来た労働者たち

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トランプ氏への抗議運動
トランプホテル・ラスベガスの従業員たちが、ニューヨークにあるトランプタワーの前で、ドナルド・トランプ氏に抗議をしている。(2016年3月3日撮影) ロイター

共和党の最有力候補であるドナルド・トランプ氏は、雇用を創造していることや労働組合との関係性が良好であることを自慢するのが好きである。しかし、ラスベガスにあるトランプホテルの従業員たちは、ボスとは見解が異なるようだ。

トランプホテル・ラスベガスの従業員たちは3日、ニューヨークにあるトランプタワーの前に集まり、トランプ氏側が労働組合との交渉を拒んだことについて抗議した。「アメリカを再び偉大な国に!(Make America Great Again!)」「私たちと交渉してください(Make A Deal With Us)」と書かれたプラカードを手に持った状態であった。抗議の後、数人の代表団は建物の中に入り、トランプ氏側に組合への反対取り下げを求める嘆願書を届けた。

昨年12月、数百人の従業員は、労働組合Unite-Hereへの参加を賛成した。従業員たちは契約交渉を始めたがっているが、管理側は不要な引き延ばし作戦に訴えているという。

マリア・ヤラミオ(Maria Jaramillo)氏(36)は7年間、ホテルで働いている。ヤラミオ氏は「ドナルド・トランプ氏は、大統領に立候補し、アメリカをすばらしい国にしたいと言っている。そのための行動を、まずはトランプホテル・ラスベガスの従業員とスタートとさせようではないか。変化を起こしてください、私たちと契約してください」と述べた。

昨年12月、同ホテルの労働者の過半数は、全米労働関係委員会(NLRB)が監督した選挙において、組合参加について賛成票を投じた。ラスベガスにあるホテルの労働者たちの多くは、労働組合に属している。

トランプ氏側は、異議を申し立てた。トランプ氏は、労働組織が従業員を威嚇して無理やり賛成させたと疑った。先月、NLRBは関与を否定し、トランプ氏側に対して異議を取り下げるように勧告した。間もなく、NLRBは選挙の有効性を訴えるかどうか決めるであろう。トランプ氏側は交渉の席につくことを法的に要求されるかもしれない。

ホテルの従業員たちは、すぐに契約交渉を始めてほしいと考えている。トランプ氏側は、コメントしていない。

トランプ氏への支持が大統領選に向けて急上昇する中、従業員たちは同氏の企業にプレッシャーをかけようとしている。3日はニューヨークにある同氏の企業本部と家に行った。そして、大統領予備選において重要な土地、ルイジアナ州とミシガン州に移動することを計画している。

ヤラミオ氏は、時給14.38米ドルで週40時間働いている。4人の子どもがいる同氏は「組合があれば、保険、退職保護、職務保証を得ることができて、子どもの将来に役立つ。子どもたちを大学に送ることができるかもしれない。家政婦的なことは好きではないけれど、家族をサポートするためにやらなくてはならない」と述べた。ヤラミオ氏の夫は、景気後退の影響を受けて、建設関連の職を失った。それ以降は、ヤラミオ氏が家族の大黒柱であるという。

昨年、トロントにあるトランプ氏系列のホテルは組合を結成し、最初の契約をまとめた。

メキシコからの移民であるヤラミオ氏は、トランプ氏の大統領選挙運動について、自身の見解を表明するのを拒んだ。

トランプ氏は昨年、メキシコが強姦犯を米国へ送っていると非難し、メキシコ国境との間に壁を作ると述べていた。ハラミオ氏は、「最初はとても腹が立った。しかし、私はヒスパニック系の移民であり、トランプ氏のホテルで働いている。私たちは、ただ契約を待っている」と述べた。

*この記事は、米国版International Business Timesの記事を日本向けに抄訳したものです。(原文記事:COLE STANGLER記者「Trump Hotel Las Vegas Workers Who Just Formed A Union: ‘Make America Great’ By Negotiating A Contract」)