米2月雇用は大幅増、賃金は減少:識者はこうみる

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就職フェアにて

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ロイター

米労働省が発表した2月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が24万2000人増となり、伸びは市場予想の19万人増を大きく上回った。労働市場の力強さが鮮明となったことでリセッション(景気後退)をめぐる懸念が一段と和らぎ、連邦準備理事会(FRB)による年内の緩やかな利上げ実施を後押しすると見られる。

失業率は4.9%と前月から横ばいとなり、8年ぶりの低水準を維持した。一方、時間当たり平均賃金は前月比0.1%減少した。

市場関係者のコメントは以下の通り。

<BNPパリバ(ニューヨーク)の外為ストラテジスト、ワシーリー・セレブリアコフ氏>

今回の米雇用統計を受け、米経済、および世界経済の成長をめぐり高まっていた懸念が緩和されると見られる。

米経済が軌道に乗っていることが確認され、連邦準備理事会(FRB)が最終的に金融政策を正常化させることに対する安心感が市場に広まるだろう。

ただ今回の雇用統計を受け、直ちに利上げが実施されるとは見ていない。賃金は減少したため、3月の会合で利上げに踏み切る圧力は低減している。

<ブリン・マウワー・トラスト(ペンシルバニア州)の最高投資責任者(CIO)、アーニー・セシリア氏>

良好な結果となった。市場の流れを大きく変えるほどのものではないが、米景気後退懸念は和らぐと見られる。

3月利上げの可能性は低いが、少なくとも6月に利上げが実施される公算はある。連邦準備理事会(FRB)が(政策運営にあたり)、実際に経済指標に依存しているとすれば、指標はかなり良好に推移している。

<ウェルズ・キャピタル・マネジメントの最高投資責任者(CIO)、ジム・ポールセン氏>

極めて良い。雇用者数だけでなく、家計調査の数字も伸びており、賃金を除きすべてが力強い。国内総生産(GDP)は弱く、米連邦準備理事会(FRB)は利上げしないとの見方とは、明らかに矛盾する内容だ。経済には非常に勢いがあることを示唆しており、FRBに(利上げ)圧力をかけ続けるだろう。

この数字に加え、賃金が0.2%増加していたら、利上げは確実だった。雇用統計の中で賃金だけがFRBに一定の余地を与える。

株式市場も当面は、良いニュースは良いニュースとして素直に受け止めるだろう。リセッション(景気後退)をめぐる懸念は行き過ぎだ。株式市場がここ2週間、上昇基調にあるのも、リセッションの可能性を排除しているからだ。