ブラジル前大統領を訴追、マネーロンダリング捜査

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ルラ前大統領
ブラジルのルラ前大統領 ロイター

ブラジル・サンパウロ州の検察当局は資金洗浄(マネーロンダリング)捜査に絡み、同国のルラ前大統領を訴追した。検察当局の報道官が9日、明らかにした。

詳しい罪状については明らかにされていない。ただ、州検察当局はこれまで、ルラ氏の家族が州内の都市グアルジャに未申告のビーチフロントアパートを所有している疑いがあるとしていた。

また、ブラジル連邦警察は4日、汚職捜査でルラ氏の身柄を一時拘束し事情聴取。同氏の後継者であるルセフ大統領率いる現政権が打撃を受ける恐れがある。

ルラ氏はこれまで、いかなる不正行為も働いていないと主張。エンジニアリング会社OASが建設したグアルジャの高級コンドミニアムを自身が保有しているとの疑惑を否定している。OASは、国営石油会社ペトロブラス(PETR4.SA)をめぐる汚職スキャンダルに巻き込まれている複合企業の1つ。

ルラ氏の弁護人であるマルティンス氏は訴追について、前大統領の名声を汚すことを意図したものだと指摘した。

9日付のブラジルメディアによると、労働党メンバーはルラ氏を身柄拘束から守るため同氏に閣僚ポストを与えるようルセフ大統領に圧力をかけている。閣僚に任命されればルラ氏は最高裁でのみ審理を受けることになる。

閣僚のベルゾイニ氏はロイターに対し、ルラ氏が望めば政権入りは可能だとの見解を示した。

一方、ルラ氏に近い関係筋2人によると、同氏は政権入りをためらっているのものの、党からの圧力が一定の影響を及ぼしているという。関係筋の1人は「最高裁なら公正な審理が受けられる」としている。