ベルギーテロ事件で新たに6名の逮捕、フランスのテロ組織も関与か

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テロを警戒するベルギーの警察官
テロを警戒するベルギーの警察官(2016年3月25日撮影) ロイター

ベルギーの捜査当局は、22日のブリュッセルにおけるテロ攻撃に関連して、家宅捜索を実施し、新たに6人を逮捕したと発表した。ブリュッセルの空港と地下鉄で起こった自爆テロはベルギー史上最悪の事件であり、少なくとも31人が死亡し、約270人が負傷した。逮捕はその2日後であった。

AP通信の報道によると、捜査当局は、ブリュッセル中心部であるジェットおよびスケルベーク近郊を家宅捜索したと24日遅くに声明を発表した。当局は、自爆テロ実行犯たちが使用していたとされるスケールベークのアパートから、爆発物および爆弾製造素材を発見していたと述べた。

ベルギー国営放送RTBFは、警察関係筋からの情報として、SWATチームと装甲車は現地時間の午後9時過ぎ、頭上からのヘリコプターによるサポートを受けながら、家宅捜索を開始したと報じた。

ガーディアンによると、当局は逮捕者の氏名を公表していない。しかし警察は、ブリュッセル空港で2人の自爆テロ実行犯とともに目撃された男性を22日から捜索していた。24日に逮捕された中にその人物がいるかどうかは明らかでない。

一方、フランスでは24日朝、攻撃を計画している武装ネットワークとの関連性が疑われる人物を逮捕した。 同国のベルナール・カズヌーヴ内務大臣が述べた。

ロイターによると、同内相は24日夜、内務省からのテレビ演説として、「(その逮捕は、)発展段階にあったフランスにおける策略を防いだ」と述べた。

内相は、「事情を聴取された人物はフランス人であり、フランスのテロリストネットワークによる計画に高レベルで関与していたことが疑われている」と述べた。フランスの対テロ機関「DGSI」による逮捕に続いて、当局は同日夜、パリ郊外、北部のアルジャントゥイユでアパートを家宅捜索した。

フランス・インフォ(France Info )によると、同内相は、"この時点"ではアルジャントゥイユおよびパリの捜索と、ブリュッセルの逮捕の関連性は指摘されていなかったと述べたという。

パリで逮捕されたサラ・アブデスラム(Salah Abdeslam)容疑者の弁護士によると、アブデスラム容疑者は、潜伏地を共有していた人たちがブリュッセルの空港と地下鉄攻撃の計画していたことに気づいていたという。

空港と地下鉄の自爆テロ実行犯3人のうち、ひとりはイブラヒム・バクラウィ容疑者(29)である。実行犯と一緒にいるのが空港のセキュリティカメラで目撃された別の男は逃走中である。そして、地下鉄攻撃で撮影された5番目の男は生きてるか死んでいるかわからない。

バクラウィ容疑者の弟であるハリド・バクラウィ容疑者(26)は、都市中心部の地下鉄駅で約20人を殺害した。ドゥ・モルゲン(De Morgen)紙によると、ハリド容疑者は5月、過去の犯罪仲間と連絡を取るという仮釈放違反を犯していた。しかし、ベルギー当局はハリド容疑者を解放していた。

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領によると、イブラヒム・バクラウィ容疑者は、シリア国境付近で逮捕された後、7月に同国から追放された。ベルギーおよびオランダ当局は、バクラウィ容疑者がシリアに渡ろうとしていた外国人戦士である可能性をトルコから知らされていた。

当時のベルギー当局は、バクラウィ容疑者について、強盗罪で9年の懲役刑を受けて仮釈放中の犯罪者だが武装家ではないと返答した。

ロイターによると、ベルギーのヤン・ヤンボン内務大臣とクーン・ヘーンス法務大臣は、シャルル・ミシェル首相に辞表を提出した。ブリュッセル空港で自爆した人物の追跡に失敗していたためである。ヤンボン内相は「政治的責任をとることが正しく、私は首相に辞表を提出した」と述べた。しかし、シャルル・ミシェル首相は二人を引き留めた。

ベルギーはセキュリティ警戒レベルを最高の4から3へと一段階下げたが、その具体的な違いは言及されなかった。

テロ問題に詳しい2人の情報筋によると、バクラウィ兄弟は攻撃前、米国政府の対テロウォッチリストに登録されていたという。しかし、その事実がどれくらい当局に知られていたかは明らかでない。

*この記事は、米国版International Business Timesの記事を日本向けに抄訳したものです。(原文記者:ERIC LINTON、原文タイトル:Brussels Terror: Belgians Arrest 6 Suspects In Raids Across City)