米大統領選、クリントン氏が天然ガスや石炭などエネルギー政策について語る

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CNN放送のスクリーンショット
米大統領選の民主党代表に立候補しているヒラリー・クリントン氏(左)とバーニー・サンダース氏(右) IBTimes、CNN

米大統領選の民主党代表に立候補しているヒラリー・クリントン氏とバーニー・サンダース氏は14日、大統領候補討論会において、気候変動問題について激論を交わした。前元国務長官であるクリントン氏は、世界が天然ガス開発を急速に押し進めていると認めた。同氏は、天然ガス開発は、世界を石炭依存から脱却させるための「架け橋」であると考えている。

両候補者は、民主党予備選を意識して発言した。CNN討論のモデレーターを務めていたエロル・ルイス(Errol Lewis)氏は、水圧破砕法の促進をクリントン前国務長官が支持していた理由を尋ねた。天然ガスの抽出プロセスとして知られる水圧破砕法だが、ニューヨークにおいては禁止されている。クリントン氏は、「世界はあまりに多くの石炭を燃やしている」と答え、天然ガス開発をサポートすることによって、相対的により悪影響を与える燃料への依存を減らすと説明した。(なお、天然ガスも気候変動に寄与する石油燃料である。)

クリントン氏は「私は考えの方向性を変えていない。世界は石炭と石油に大きく頼っている。私たちに必要なのはクリーンで再生可能なエネルギー。そこへ向けての架け橋のひとつが天然ガスである。経済、環境、および戦略的な理由から、米国を石炭の利用から脱却させるのが政策であった」と述べた。

しかし、クリントン氏は国務省時代、石炭開発への支持を繰り返し表明していた。その姿勢は世界から批判されていた。

国務長官に就任した最初の年、同氏はパキスタンに対して「パキスタンの近隣諸国は、議論するよりも早く、まずは石炭を生産している。それは不幸なことだ。しかし、クリーンなエネルギーに移行できるまでは、石炭がエネルギー源のひとつなのは事実だ」と述べた。

クリントン氏は石炭開発の恩恵をアピールした。同氏は、「エネルギー問題は、パキスタンが直面している経済諸問題の核である。エネルギー輸入に依存するのをやめるために、石炭を開発するべきである」と述べた。

「それは、あなたの隣人たちが選んできた道である。外国投資を惹きつけ、国内の資本投下を誘発させる。私たちは、気候変動問題を意識した枠組を作ろうとがんばっている。しかし、当分の間、石炭はエネルギー源のひとつとして存在するであろう」とも、クリントン氏は述べている。

南アフリカは2010年、石炭を燃料とした巨大火力発電所のために、世界銀行に融資を求めた。同国は、クリントン氏率いる国務省にロビー活動を展開した。

クリントン氏の補佐官によると、「南アフリカ外務省は、(南アフリカの)石炭・火力発電所のために、(米国政府に)世界銀行の融資を支持してもらいたかった。そのために長官と話したがった」という。そして、外務大臣との会議を経て、クリントン氏は「彼らは将来的には多様なエネルギー資源を使うつもりである。しかし、今回のプロジェクトは、電気を届けるためには不可欠なもの。つまり、私たちチームが同意することは正しい」と考えるようになったとのことである。

数日後、世界銀行の最大株主である米国政府は、世界銀行の融資を反対する一派が棄権の中、融資を承認した。

アフガニスタンの報告によると、米国務省は2011年、「アフガニスタンの長期的な将来にとって、工業は一番有望な収益源である」と述べ、資源として特に石炭を勧めた。(なお、その声明にはクリントン氏のサインがある。)

クリントン氏は、合衆国輸出入銀行の後援者であった。連邦政府は、石炭開発をサポートしているとして批判されていた。同氏は2010年、「米国企業のために、合衆国輸出入銀行には強壮剤を提供してもらいたいと考えている。米国の事業者たちにもにそのことをわかってもらいたい」と述べた。

*この記事は、米国版International Business Timesの記事を日本向けに抄訳したものです。(原文記事:DAVID SIROTA記者「Hillary Clinton Touted Coal Development As Secretary Of State」)