1-3月期決算でインテル不振、マイクロソフト、アップル、グーグルは?

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IBT160422 インテル不振
米カリフォルニア州サンタクララのインテル本社 JUSTIN SULLIVAN/GETTY IMAGES

パソコン産業は近年業績不振に苦しんでいるが、インテルは19日、全世界で11%の人員削減を行うという発表を行い、さらなる不調を印象づけた。PC革命はインテルの社運をけん引してきたが、今やスマホが主役となりつつあるコンピュータの世界にあえいでいる。

来週にはマイクロソフトやAMD、アップル、グーグル等のIT企業が最新の決算を公表することになっており、同業他社がPC不振からどのような影響を受けているかが分かるだろう。

IT調査会社のガートナーによれば9.5%、IDCによれば11.5%という数字だが、PC産業は今年の1-3月期で落ち込んだ。いずれにせよ、パソコンのハードウェア、チップやソフトウェア関連の業界にはよくないニュースだ。そしてそれは、すぐには回復しそうにない。

「短期的には、PC市場はまだ、限られた消費者の関心や、他のインフラのアップグレードによる競争に対応しなくてはなりません」と、IDCのリサーチマネジャー、ジェイ・チョウ(Jay Chou)氏は言う。

人員削減に加え、インテルは2016年の収益予測を下方修正した。20日のCNBCのインタビューで、ブライアン・クルザニッチ(Brian Krzanich)CEOは、同社がPC用のチップ以外の分野に注力する必要があると述べた。「弊社が取り組むべきは、経営の効率化とともに、成長分野への迅速なシフトだ」とクルザニッチ氏は述べ、プログラマブルチップと、モノのインターネットに言及した。インテルの問題は、これまでPCに特化し過ぎており、大きなシフトには時間がかかりそうだということだ。

米国のチップメーカーであるアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は21日に最新の決算を発表し、売上高は前年同期比19%減の8億3200万ドル(約910億円)、最終損益は1億900万ドルの赤字となった。ロイターによれば、ウォール街の共通見解は売上高8億1800万ドル(約900億円)だったので、予想よりはやや良い結果となったが、いずれにせよPC市場の弱さを証明した。

インテルやAMDが示すように、スマホやタブレット市場に足場を持っていないチップメーカーは、デスクトップやノートパソコンがもはや真のPCだと見られない世界で、生き残るためにもがいている。

インテルやAMDのような企業にはさらに、企業のIT予算が削減されているという事情もある。IDCの調査では、2016年は大きな支出削減と報じられており、企業の新たなPC購入による大きな推進力は得られそうもない。この5年間の5-6%というIT予算の伸びに対し、2016年は2%にとどまると見られている。

しかし、かつてPCの成功の代名詞だったマイクロソフトは、4期連続でウォール街の予想を裏切り、依然よい業績報告を行うと見られている。 同社のサティア・ナデラ(Satya Nadella)CEOは、2014年初めにスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)前CEOから経営を引き継いだ際、「クラウド・ファースト、モバイル・ファースト」というビジョンを表明した。同氏は、失敗に終わった独自のウィンドウズフォン路線によらず、アップルのiPhoneやiPad、グーグルのアンドロイドを含め、全てのプラットフォームで利用できるオフィス製品を開発するなど、携帯方面への業務拡大を堅実に進めた。

ウィンドウズ10は27億万台にインストールされるOSとなったが、消費者が新たなPCを購入するのではなく、無料でアップグレードを提供した。

この戦略の変化の結果は衝撃的だった。世界のIT部門が、2~3年経ったら高価なハードを買い替えるという投資をすることなく、クラウド・ベースのコンピュータ環境に移行することで、オフィス365の収益は対前年比70%となったのだ。

2011年をピークとしたPC出荷台数の減少は、そのままスマートフォン市場の急成長につながり、アップルやサムスン、グーグルといった企業は皆、消費者の通信方法の変化から収益をあげるようになった。

これら企業は今週か来週に最新決算を発表する予定となっており、11%の人員削減にはなりそうにないが、かといって一概にバラ色とは言えない。

ロイターの予測によれば、アップルは520億ドル(約5兆6900億円)の利益を報告すると見られているが、これは対前年比10.4%の減少となる。アップルはスマホのみの会社ではないが、最大の要因はiPhoneの伸び悩みだ。

サムスンは競争の激化につれ、ここ2~3年スマホ市場で失速を感じてきたが、ギャラクシーS7の予想以上の好調で対前年比10%以上の収益向上となり、この四半期は順調のようだ。

検索を主要な収益の柱とするアルファベットは、20日夕方に決算を発表し、純利益を42億1000万ドル(約4600億円)と発表した。ロイターが取材したアナリストらの予測(44億ドル)を下回る結果となった。同社はこの10年、デスクトップ検索が主だったが、アンドロイドとモバイルのほうへ移行しつつある。

*この記事は米国版International Business Timesの記事を日本向けに抄訳したものです。(原文記事:David Gilbert記者「Intel (INTC) Woes Reflect PC Decline, But How Will It Impact Microsoft (MSFT), AMD, Apple (AAPL) And Google (GOOG) Earnings?」)