Jポップカルチャーは日本車に個性を与えるか

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日産自動車

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ロイター

品質の高さで名高い国内大手自動車メーカーの一部は、無個性になりがちなデザインに日本のポップカルチャーを取り入れ、その「Jファクター」によって、世界的に似たような車がひしめく業界で独自性を打ち出そうとしている。

日産自動車(7201.T)のスポーツカー「GT─R」のデザイナーたちは、人気アニメ「機動戦士ガンダム」からインスピレーションを得た。

日産の専務執行役員でチーフクリエイティブオフィサー(CCO)の中村史郎氏は、ガンダムに代表される日本のアニメロボットのギクシャクした中に生まれるかっこよさ、力強さを表現したかったと話す。

GT─Rを「見たことがない、ポルシェやフェラーリに絶対見えない」、世界中に唯一のデザインにしたかったと同氏は語る。

米ゼネラル・モーターズ(GM.N)(GM)やいすゞ自動車(7202.T)でもデザインを担当してきた経歴を持つ中村氏は、世界の車が似ていく中で、自分たちの独自性を出すためには、日本の美意識を反映させるべきだと主張する。

日本的なものを追及するのは「日本のブランドだから」と断言する中村氏は、「独自性を出していくために、自分たちの持っているDNAみたいなものをベースにやっていかないと一貫性も出ないし、自信も持てない」と説明する。

かつて米フォード(F.N)の高級車部門リンカーンブランドでチーフデザイナーを務め、独BMW(BMWG.DE)のデザイン子会社でも働いたことがあるリチャード・コン氏は、「大量生産の効率性、規模の経済性、ブランドのグローバル化、リスク回避的な企業風土、自動車の人間工学、インフラ、規制上の制約といったこと全てが、このような(世界的に個性的な車が無くなってきている)現象と関係している」との見方を示した。

<「ピカチュウ」や「ルフィ」も>

他の日本の自動車メーカーも「Jファクター」を求めている。

トヨタ自動車(7203.T)のハイブリッド車「プリウス」最新モデルに採用されたフロントグリルとLEDヘッドランプは、同じく日本の人気アニメ「ポケットモンスター」のキャラクター、ピカチュウに少し似ていると言われる。 しかし、同社の専務役員で、デザイン本部本部長である福市得雄氏は、類似性は必ずしも意図したものではなく、エアロダイナミクスを考えて作っていった結果、あのような顔(フロントグリル)とシルエットになったと語る。 福市氏によると、トヨタ車、とりわけ同社の高級車ブランド「レクサス」にとって、「Jファクター」はスタイルよりも、ドアの閉まり音やスイッチをつまんだ感じといった機能性において表れているという。

例えば、視界から死角をなくすにはどうするかを考え、モノ作りに反映させた、と同氏は語る。「単にこういうスタイルにしたいと(デザイナーが)勝手に作ったものではなく、乗る人の気持ちになってどういったものを作るのかが日本のモノ作り」との考えを示した。

日産の中村氏は、現代的な日本の「カワイイ」文化も取り入れている。

中村氏は、同社の小型スポーツ用多目的車(SUV)「ジューク」が、人気漫画「ONE PIECE」の主人公モンキー・D・ルフィに似ていると言われるが、意図的に似せたつもりはないものの、別に否定しないと語る。

「愛くるしさみたいなものをジュークで表現したかった」と述べ、このような表現は恐らく日本特有であり、それがジュークの独自性につながっていると思うと同氏は語った。