ウォール街に挑戦せよ――米大統領選で終わらない民主党のアジェンダとは

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バーニー・サンダース上院議員
バーニー・サンダース上院議員 ロイター

バーニー・サンダース(Bernie Sanders)氏が民主党の大統領候補になれなくても、彼の金融改革アジェンダは、予備選後も新たな生命を得る可能性がある。24日、新たな革新グループが、サンダース氏の掲げるウォール街規制のいくつかを支持し続けると宣言したのだ。

テイク・オン・ウォールストリート(ウォール街に挑戦せよ)と称するこの新しい連合は、サンダース氏と連携しているわけではなく、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)候補を支持する組織も含まれている。しかし、金融取引税の導入や商業銀行の投資銀行業務を禁じたグラス・スティーガル法の復活など、掲げる目標は、サンダース氏の選挙公約のいくつかと一致している。

また、米国郵便公社が低コストの銀行サービスを提供することも求めており、これも、サンダース氏の訴えと一致する。 テイク・オン・ウォールストリートには、アメリカ労働総同盟のような強い労働団体や、デモクラシー・フォー・アメリカのような権利擁護団体、経済政策研究所といったシンクタンク、革新系メディアのザ・ネーションなどが名を連ねている。サンダース氏を支持する団体もあれば、クリントン氏派の団体も、立場を明確にしていない組織もある。

クリントン氏は高頻度取引税を提案しているが、より一般的な金融取引については提案していない。同氏はグラス・スティーガル法の復活には否定的で、郵便公社の銀行業務については態度を明らかにしていない。しかし、成功報酬制の抜け穴をふさぐなど、現状のテイク・オン・ウォールストリートのいくつかの点は支持している。

「テイク・オン・ウォールストリートで顕著な点は、サンダース上院議員の強力な支持者と、クリントン前長官の強力な支持者を共に含み、経済の不正な操作に関するルール改正を国全体の優先順位トップに掲げていることです。選挙騒動が終わり、誰が大統領になって、どの党が議会を制しようとも、我々の指導者はこうした課題に取り組まなくてはならないし、金融システムが経済全体を支えるのであってその逆ではないということを確認しなくてはなりません」と、同団体のスポークスマン、ジョン・グリーン(Jon Green)氏はIBTimesに述べた。

革新系シンクタンク、ルーズベルト研究所のフェローで金融改革の専門家マイク・コンツァル(Mike Konczal)氏はIBTimesに対し、テイク・オン・ウォールストリートのアジェンダは「強力で堅固であり、金融改革の次の一歩だ」と評する。

「候補者がこのチェックリストを承認することができるなら、それが金融セクターにとってどれほど良いものか、はっきり分かるだろう。明確なコミットメントがあるからだ。皆が理解でき、役に立つことだからだ」とコンツァル氏は言う。 テイク・オン・ウォールストリートのアジェンダが完全に実施されても、やるべきことはまだまだあるとコンツァル氏は言う。しかし、同団体の目的リストは「よき第一歩」であり、考慮すべき主要な点が全て含まれたものだと同氏は述べた。

「こうしたアジェンダを作ることは本当に重要だと思います」というのが彼の意見だ。

*この記事は米国版International Business Timesの記事を日本向けに抄訳したものです。(原文記事:Ned Resnikoff記者「How Bernie Sanders’ Wall Street Reform Agenda Could Survive Past The Democratic Primary」)