2011年10月11日 03時29分 更新
インタビュー:今期業績予想は現段階で修正しない意向=住友電社長
住友電気工業(5802.T)の松本正義社長は11日、ロイターとのインタビューで、2012年3月期の業績予想について、現段階で修正する意向がないことを明らかにした。海外での生産量の増加や、コストダウン効果などが、為替差損を吸収する見通し。
また欧州事業は金融不安の影響などが懸念される中、ユーロ安を背景に欧州完成車メーカーの輸出車種向けの生産が拡大しており「今の状況ならば別に問題ない」と述べた。
一方、「第4・四半期以降、欧州不安が世界の実体経済にどう影響を及ぼすのかが懸念される」と指摘。「下期の最大の不安要因だ」と話した。研究開発費については「今期中は変更しない」と述べ、中長期の成長に必要な投資は絞らない方針を強調した。
さらに、北米事業は「欧州以上に苦戦している」と述べ、米国での日系完成車メーカーのシェアの低下などにより、前期より下回ると見積もっていた当初計画よりも数%程度、さらに下回って推移していることを明らかにした。主力のワイヤハーネス事業で米国当局からメーカー各社が価格カルテルを結んだ疑いで捜査を受けていることに対し、今後の対応については「ノーコメントだ」と述べるにとどめた。
同社の12年3月期の連結売上高予想は前期比1.7%減の2兆円、連結営業利益予想は同3.7%減の1000億円で、減収減益の見通し。売上高の約半分を占める自動車部門の業績見通しは震災などの影響により売上高は横ばい、営業利益は減益としている。想定為替レートはドル/円が85円、ユーロ/円が115円。1円の変動が営業利益に及ぼす影響額は前期実績で対ドルで12億円、対ユーロで2億円。
同社は車載部品に電気信号を伝達するワイヤハーネス(組み電線)が主力で、世界シェアは、矢崎総業(東京都港区)に次ぎ、第2位という。日系メーカーではほかに、古河電気工業(5801.T)、フジクラ(5803.T)など電線各社が手掛けている。米国当局の捜査に関しては、古河電工が先月末、他社に先駆けて米国司法省と罰金2億ドルの支払いなどを内容とする司法取引に合意し、今期中に約154億円の特別損失を計上すると発表していた。
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