ibtimes記者:Palash R. Ghosh | 2012年1月31日 12時59分 更新

日本に移民を、少子高齢化で労働力減―米エコノミスト

最新ニュース


 日本の人口は現在およそ1億2800万人。それが50年後には日本人口約3分の2に減少し、およそ8700万人になるという。特に約40%がリタイア後の高齢者となることから、多くの評論家が、日本は早急に対策を講じない限り、経済的に再起が難しくなるほど深刻な人口問題に直面すると見ている。

巣鴨にて

 国立社会保障・人口問題研究所によると、日本の長寿は進み、2060年には男性の平均寿命が84.2歳、女性では90.9歳にまで上昇するという。2008年現在では女性が86.1歳、男性が79.3歳だった。

 一方、日本の合計特殊出生率(一人の女性が一生涯に産む子どもの数)は、2060年に1.35前後と見積もられている。前回発表よりも改善したというが、依然として低いままだ。

 世界一を誇る平均寿命の長さと、低い出生率、そして伝統的に移民が推奨されない文化が織り交ざり、日本の人口問題をもたらしている。日本は働いていない高齢者が多く、その高齢者層を支える勤労層が少ない。

 ドイツやイタリア、スペインなど欧州諸国も、同様な高齢化問題を抱えているが、これらの国々は労働力を維持するため、比較的多くの移民を受け入れている。一方、日本の人口に占める外国籍の人々の割合はわずか2%足らずと推定されている。

 ウェルチ・コンサルティングのシニアエコノミスト、ステファン・ブローナーズ氏は「日本の全人口数が減少することだけでない。特に問題なのは、全人口に占める労働力の割合が下がっていくことだ」と指摘する。日本の労働人口は2030年までに18%減少、2060年までには半減すると推測されている。同氏によると、日本ほど出生率が低く、少子高齢化が急速に進んでいる国はないという。

 高齢化社会は、日本の貯蓄率にも大きな影響を及ぼすだろう。ブローナーズ氏は、「歴史的に、日本は比較的高い貯蓄率を維持し、高額な歳出をまかなってきた。しかし労働人口が減り、リタイアする人々が増えると、貯蓄率が下がる可能性がある」と語った。

 長年にわたり、日本の公債は銀行システムの中に存在する大量の貯蓄金やソブリン債の発行により賄われてきた。しかし、日本の貯蓄率は下落傾向にある。1999年には10%だったのが、2011年には3.2%となっている。

 このような状況下、日本の国債市場は、海外の投資家たちにもっと開かれねばならないだろう。

 ブローナーズ氏は、日本政府が今後、より多くの円を発行する可能性があると見ている。円建て債を持つ投資家に払い戻したり、公債を貨幣化するためだ。しかしもちろん、円をより多く発行すれば、円の価値は他の主要通貨に比べて比較的弱くなっていく。

 ブローナーズ氏は、日本がこれまで貿易黒字を計上してきており、「輸出で生み出したお金の多くは、海外市場に投資されていた。それに比べて、海外からの日本投資は非常に少ない。今、これは変わらねばならない。これまで堅く閉ざされていた(日本の)経済や社会を、開かねばならない」と語った。

 日本が将来の人口問題を避けるため、ブローナーズ氏は、1)欧州レベルまで移民を増やすこと 2)女性の労働をもっと推奨すること 3)定年の引き上げ を挙げた。これらは将来の人口問題の軽減につながるかもしれないが、難しい問題の解決策としては不十分とも言えるかもしれない。

ロイター
巣鴨にて


IBTimes

この記事につぶやく

twinavi

Share

コメントする

メルマガ登録
メルマガ登録