2012年2月15日 16時56分 更新
イラン核開発:「第4世代の遠心分離機」に疑問―専門家
イランのアハマディネジャド大統領は15日、ウランの濃縮スピードや効率を向上させた「第4世代の遠心分離機」を開発したことなどを明らかにした。この発表について、専門家から「誇張ではないか」など疑問の声が上がっている。

英BBCのイラン特派員ジェームズ・レイノルズ氏は「『第4世代の遠心分離機』発表の鍵となるのは、それが何台製造されたのか、そしてその性能だ」と述べた。さらに「原子力の専門家らは、イランへの制裁措置により、イランは高性能な遠心分離機の製造に必要な材料を入手することも難しいだろうと考えている」と書いている。
また米CBSニュースによると、国際戦略研究所の核不拡散の専門家、マーク・フィッツパトリック氏は、イランがこれまで「第3世代の遠心分離機」について語ってきたと明かし、第3世代を飛び越えた「第4世代」の発表について「おそらく大げさに誇張されている」と述べた。フィッツパトリック氏は、第4世代の遠心分離機について聞いたことがないという。
さらにフィッツパトリック氏は、イランの核兵器製造については、ウランの濃縮度を80%以上にする必要があることから、少なくとも1年以上はかかるだろうと述べた。
イラン国営メディアによると、「第4世代の遠心分離機」は炭素繊維で造られ、「より高速で、廃棄物量は少なく、省スペースで済む」という。また同時に発表されたイラン初の国産核燃料棒は、ウランの濃縮度が20%に向上したという。
各報道では、イランは欧米諸国からの制裁に対抗するため、今回の発表を行ったとの見方も強い。イラン国営メディアのIRNAは、イラン核交渉責任者サイード・ジャリリ氏が、欧州連合(EU)の外交安全保障上級代表、キャサリン・アッシュトン氏に書簡を送り、「更なる協調に向かって前進するため、イランは(核)交渉を再開する準備ができていることを歓迎する」と伝えたと報じた。
一方、イラン国営メディアのプレスTVは、イランが欧州6か国への原油輸出を停止したと報道。EUがイラン産原油の輸入を7月から禁止することを受け、オランダ、ギリシャ、フランス、ポルトガル、スペイン、イタリアの6か国に、イラン側から「制裁」を下す方針とみられる。
報道によると、イラン産原油のおよそ20%は欧州に輸出されている。そのうちイタリアとギリシャは特に、イラン産原油に依存しているという。
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