日銀が「異例の」金融緩和を発表、市場に驚き広がる

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日銀が「異例の」金融緩和を発表、市場に驚き広がる

日銀の白川方明総裁。

ロイター

 日本銀行は5日の金融政策決定会合で、実質ゼロ金利政策の実施などを含む「包括的な金融緩和政策」をとると発表し、金融市場に驚きが広がった。

 日銀は、政策金利(無担保コールレート翌日物)を年0-0.1%程度に引き下げることを全員一致で決定。そしてこの実質ゼロ金利政策を「物価の安定が展望できる情勢になったと判断」できるまで維持すると決めた。

 また、国債やコマーシャル・ペーパー(CP)など金融資産を買い入れたり、固定金利方式・共通担保資金供給オペレーションを行うために、35兆円規模の基金を創設することを検討すると表明した。

 この「包括的な金融緩和政策」発表を受け、円相場は4日のニューヨーク外国為替市場で1ドル83円68銭に下落し、円安に傾いた。アナリストらは、日銀が追加の金融緩和策をとるとは予測していたものの、政策金利を引き下げることは予想だにしておらず、円売りが加速した。

 また日経平均は、日銀の発表後に上げ幅を拡大し、終値は前日比1.5%上昇と、9月15日以来の大幅な伸び率を記録した。

 しかしアナリストらは、日銀の発表が市況への迅速な影響を与えるという期待には届かなかったと述べる。

 キャピタル・エコノミクスのエコノミストは「日銀による新規の資産買い入れ計画や政策金利の引き下げの発表は、形勢を一変させるものとはならない」と評価した。ただ、「少なくとも日銀がデフレーションから脱却するために多様な政策を考えようとしていることは見せられた」と評した。

 日銀は、今回の措置が「中央銀行にとって異例の措置」と述べ、今後の経済活動や物価の変動を注視して適切な政策対応をとっていくとした。