世界の原油、代替エネルギーの技術準備前に底をつく

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原油掘削施設

原油掘削施設。

ロイター

 世界の原油は今後90年で底をつくが、現在のペースで研究開発が行われていては、代替技術の準備は間に合わないという。米カリフォルニア大学デービス校の研究で明らかになった。

 同研究の著者で、UCデービスの土木・環境工学教授のデビー・ニーメイアー(Debbie Niemeier)氏は「われわれの研究結果は、少なくとも市場の側面からみて、再生可能な代替燃料が自立できるようになるまでには長い時間がかかるだろうことを示している」と述べた。

 この新研究における二つの主要要素は、株価に基づいた時価総額と、石油企業と代替エネルギー企業の配当金だ。同研究によると、同様の方程式を用いて、これまでに金融や政治、スポーツなどのイベントの予測がなされてきたという。

 同研究によると、これまでの見積もりでは、原油に代わる代替エネルギーは2040年から有効になるとされてきた。しかし同研究では、これまでの研究結果は「新技術の普及について楽観的過ぎた」可能性があるほか、新しい抽出技術や原油供給に伴い、新技術が少なくとも市場で完了するまでにより長期間を要するだろうと指摘している。

 USデービスのナタリヤ・マリシュキーナ(Nataliya Malyshkina)博士研究員は「洗練された投資家は、証券で支払われる将来のキャッシュフローに関する情報の収集と処理、理解にかなりの努力を注ぐ傾向がある」と述べた。結果的に、将来のイベントに対する市場予想は、比較的正確なものとなると考えられることから、市場の動きに視点をおいた今回の研究結果は信頼性があるとされている。

 この研究結果は、現行の再生可能燃料の目標点が、社会システムや経済の発展、自然の環境システムの崩壊を避けるために不十分であることを示している。マリシュキーナ氏は「代替可能技術の開発を推し進めるため、より強力な政策の推進が必要だ」と述べた。