キプロス危機で、電子マネー「ビットコイン」の人気高まる

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ビットコイン(Bitcoin)

ビットコイン(Bitcoin)

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 キプロスの金融危機に伴い、電子マネー「Bitcoin(ビットコイン)」が人気になっている。

 2009年に作られたこのデジタル通貨には、物理的な形はなく、規制もほぼない。ABCニュースによると、キプロスの経済的局面を懸念した欧州の投資家がビットコインを買ったことから、これまでは1ビットコイン=40ドルだったが、2週間で同72ドルに上昇したという。

 ビットコインは、キプロスでまもなく世界初のATMが設置されるとの報告から、人気が高まってきている。カナダの投資家、ジェフ·ベリック(Jeff Berwick)がブログ記事でその構想を発表した。

 3月15日から銀行が閉鎖されたキプロスの状況を鑑み、ベリック氏は銀行の祝日や閉鎖時にとって魅力的なソリューションとして、ビットコインATMを提案している。

 ビットコインの魅力は、中央銀行などからの規制を受けず、世界的に受け入れられる通貨で、どこにでも携帯でき、インターネットなどからいつでもアクセス可能という点だ。ビットコイン・マガジン(Bitcoin Magazine)は、金(きん)と同類品としてビットコインを説明している。オンラインゲームを売り買いしたり、音楽のダウンロード売買をしたり、お気に入りのRedditユーザーをサポートするなど、ビットコインで購入できるものの長いリストも掲載している。

 キプロスが現金不足に陥っているなか、ビットコインは魅力的に見えるものの、このデジタル通貨には安全性の問題もある。ビットコインは違法薬物を販売する闇市場で使用されているほか、技術的な不具合もたびたび経験してきた。

 しかし、ビットコインの価値はどんどん高まってきている。

 コンバージェックス(ConvergEx)の首席市場ストラテジスト、ニコラス·コラス(Nicholas Colas)氏は、ビットコインが「画期的な瞬間」を迎えていると評した。フォックスニュースによると、コラス氏は、もしビットコインが国だったら、年間の国内総生産(GDP)は、世界銀行に認められた国のうち12か国と競えるほどになるだろうと述べたという。ビットコイン経済の価値は現在、8億ドル(およそ750億円)ほどと評価されている。

 オンライン雑誌のマザーボードによると、2010年のピザ購入が、最初の現実世界でのビットコイン取引であると考えられている。当時、フロリダ州に住むコンピューター・プログラマーが、アメリカのピザチェーン「パパ・ジョンズ(Papa John’s)」のピザを買うために、ビットコイン1万枚を25米ドルに換算して支払った。

 ギリシャやキプロスの金融危機など、最近の欧州危機が始まって以来、ヨーロッパの人々は大量のビットコインを購入してきた。現在の価値ならば、その同じピザは75万ドル相当となるだろう。