「米IT企業に海外の貿易障壁」、国際貿易委が報告書で指摘

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中国のネットカフェで

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ロイター

 米国際貿易委員会(ITC)は15日、デジタル貿易に関する報告書を公表した。報告書は、米経済にとってデジタル貿易の重要性が増しているとする一方、米国のインターネット関連企業が海外で貿易障壁に直面していると主張している。

 報告書は、上院財政委員会のボーカス委員長(民主党)がロン・ワイデン上院議員(民主党)の求めに応じてITCに作成を依頼した。

 報告書は「デジタル貿易の増加は米国・世界経済に多大な影響を及ぼしている」とする一方、貿易障壁の例として、地元サーバーの利用や地元での調達を求める海外政府の政策、海賊版の横行、プライバシー保護の対応の違い、地元政府による検閲などを挙げている。

 ワイデン議員は「報告書によると、デジタル経済は米国の貿易にプラスだが、さらなる成長を阻害する障壁も存在する」と指摘。米国が欧州やアジア太平洋地域との貿易自由化交渉を進めるなか、「こうした障壁に対処し、米国のデジタル貿易が米経済の原動力としての潜在力をフルに発揮できる体制を整えるべきだ」との認識を示した。

 米政府は、貿易自由化交渉を通じ、アマゾン(AMZN.O)、アップル(AAPL.O)、フェイスブック(FB.O)、グーグル(GOOG.O)、マイクロソフト(MSFT.O)など、大手インターネット関連企業の市場拡大を目指しているが、国内では、国家安全保障局(NSA)が大手インターネット関連企業のサーバーから個人情報を収集していた疑惑が浮上している。

 米情報技術・イノベーション財団は今月、海外の顧客が米国企業のサーバーにデータを保存するデメリットが大きいと判断すれば、米国のクラウドコンピューティング企業の売上高が今後3年で総額215億─350億ドル目減りする可能性があるとの試算をまとめた。