パナソニックが「ナノイー」発生装置の外販強化、BtoB拡大の一環

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パナソニックの微粒子イオン「ナノイー」HPより

パナソニックの微粒子イオン「ナノイー」HPより

パナソニック

 パナソニック(6752.T)は16日、微粒子イオン「ナノイー」発生装置の他社への販売を強化する方針を明らかにした。

 ナノイー発生装置の出荷は、2013年度の420万個を16年度に700万個に拡大する計画。パナソニックが推進するBtoB(企業間取引)強化の一環として、外販比率を13年度の約15%から16年度には40%まで伸ばしていく。

 ナノイー発生装置は、同社の冷蔵庫や洗濯機など白物家電のほか、ドライヤーやヘアアイロンなど「美容家電」に搭載。特に、ナノイー搭載の美容家電は海外展開を強化しており、昨年秋に欧州市場に参入したのに続き、近く米国市場でも販売を開始する。

 パナソニックは、これら自社製品への搭載だけでなく他社への外販強化で、ナノイー発生装置の販売を伸ばす考え。すでに、富士通(6702.T)のパソコンに供給実績があるほか、このほど中国メーカーの空気清浄器への搭載も決定。さらに、トヨタ自動車(7203.T)、マツダ(7261.T)など国内メーカー6社の自動車にも搭載しており、欧米の自動車メーカーとも商談に入っているという。今後も、家電、自動車、住宅、エレベーター、アミューズメント施設など各分野の企業への供給を広げていく。

 ナノイーは、ナノメートル(10億分の1メートル)サイズの電気を帯びた水粒子で、パナソニックが発生装置を開発した。微細で弱酸性の水粒子は、カビ菌の抑制や脱臭のほか、肌や髪の保湿効果があるとされる。除菌や美容効果などで競合する技術には、シャープ(6753.T)の「プラズマクラスター」がある。パナソニックは16日、ナノイーが新たに大気汚染物質のPM2.5と黄砂に含まれる有害物質の分解に効果があることを検証したと発表した。

 パナソニックで、美容家電とナノイー発生装置を手掛けるビューティ・リビング事業部は1000億円強の事業規模だが、同社の津賀一宏社長が必達目標として掲げる5%以上の営業利益率をすでに確保している。海外売上高比率は4割程度だが「今後、日本中心から海外を伸ばしていく」(田岸弘幸ビューティ・リビング事業部長)方針。韓国勢が手薄な美容家電の販売を強化するとともに、利益率の高いナノイー発生装置の外販強化で、事業全体の利益率の一段の引き上げを図っていく。