アフリカ最大級の風力発電事業、8億7,000万ドルで締結

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トゥルカナ湖周辺の風力発電

トゥルカナ湖周辺にアフリカ大陸最大級の風力発電が建設される。

アフリカ開発銀行

トゥルカナ湖周辺の風力タービン
トゥルカナ湖周辺にアフリカ大陸最大級の風力発電が建設される。写真: アフリカ開発銀行

 ケニア北部にアフリカ最大級の風力発電が出現する。数年に及ぶ交渉の結果、首都ナイロビで風力発電プロジェクト8億7,000億ドル(約870億円)の融資契約が最終的な合意に達した。

 ケニアのトゥルカナ湖風力発電事業(Lake Turkana Wind Power 略称: LTWP)は2014年の半ばから発電開始予定で、開始時の発電能力は50メガワット(MW)、その後2015年までに300MWの発電能力に達する見込みだ。国家的な配電網で発電所と送電線をつなぎ、低コストで安定した電力供給を目指す。

 「同プロジェクトは、ケニア、特に高失業率のトゥルカナ地域に雇用創出を呼ぶなど、経済効果をもたらす。電力は経済活動の重要項目である」と24日の発表文には書かれている。

 トゥルカナ湖地域には3つの国立公園があり、総称してトゥルカナ湖国立公園群と呼ばれ、世界遺産に登録されている。東岸にあるシビロイ国立公園(Sibiloi National Park)は1,570平方キロメートルで、エチオピア国境まで約30キロ、湖の中央南の火山島、セントラル・アイランド国立公園(Central Island National Park)5平方キロメートル、南端の火山島サウス・アイランド国立公園(South Island National Park)39平方キロメートルからなり、ケニア野生生物公社(Kenya Wildlife Service: KWS)が管理する。

 ユネスコによると「同地域は水鳥の飛来地であり、ナイルワニ、カバ、様々な毒蛇の主要繁殖地である」という。

 行政当局は平均毎秒約11メートルの風力が吹くと予測し、同地域は風力発電に適しているとしている。

 ケニアは赤道直下に位置し、インド洋やヴィクトリア湖沿岸は年間平均気温26℃の熱帯性気候である。しかし国土の大部分は標高1,100m-1,800mの高原で、年間平均気温が19℃の乾燥した高原サバンナ地帯となっている。11月から3月にかけて北東モンスーン、5月から9月には南東モンスーンと呼ばれる季節風が吹く。最高地点は赤道が通るケニア山(標高5199m)である。

 同プロジェクトの現場は、2つの高山の間の南東側に位置する。インド洋からの弱いジェット気流が安定して吹きつけ、風力発電源となる。農業にも適している。

 設備が完成すれば、政府当局は燃料輸入の資金数百万ドルを確保する必要がある。現在、ケニアの電力の52%は水力発電で賄われている。「トゥルカナ湖風力発電(LTWP)がケニアの水力発電への依存を大幅に軽減する。ケニアでは水力発電が重要な役割を果しているが、厳しい干ばつの時期には脆弱となる。これに代わり風力発電が安定した電力供給の役割を果すこと望む」とシェホ・マポーレ(Tshepo Mahloele)ハリス・ジェネラル・パートナーズ社最高経営責任者(CEO)は語った。同社は南アフリカを拠点にアフリカ大陸のインフラ整備のため、ファンドマネージャーとして活動している。

 LTWPプロジェクト資金は、株式、メザニン債、シニア債の混合により調達される。開発にはケニアとオランダの投資家による合弁企業があたり、デンマークの大手風力発電機ヴェスタスがタービン365基を供給し、スペイン政府が電力網をつなぐ428キロの送電線建設資金への融資を行うことも合意された。電力は、ケニア政府が大部分の株を所有するケニア電力・電灯会社(KPLC)に売却される予定で、20年間の電力購入契約が締結されている。

 LTWPはオランダのエネルギー開発会社KP&P BVアフリカ(KP&P BV Africa)、英ロンドンに拠点を置くオルドウィッチ・インターナショナル社(Aldwych International Limited)、デンマークの風力発電機の設計、製造、販売会社ヴェスタス・ウィンド・システム(Vestas Wind Systems)と、ノルウェー、デンマーク、フィンランドなどからの開発資金が含まれた共同開発となる。

 *この記事は、米国版 International Business Times の記事を日本向けに抄訳したものです。