スペイン紙「信じられない愚弄」 W杯敗退に反応

  on
チリに2点目を挙げられた後のスペイン代表

チリに2点目を挙げられた後のスペイン代表。2014年6月18日撮影。

ロイター

 今週は、スペインにとっては祝賀シーズンのはずだった。フアン・カルロス1世が18日に退位し、19日には息子のフェリペ6世が即位したからだ。しかし国民は、18日に起こった別の出来事に心を奪われるだろう。スペインがチリに0-2で負け、ワールドカップ(W杯)を1次リーグで敗退したことだ。

 前回大会の優勝国が1次リーグで敗退するのは、84年間のワールドカップの歴史の中で、わずか4回しか起こっていない。

 スペイン代表は初戦でオランダに1-5で負け、もう負けられない試合を18日に迎えた。対するチリは、初戦にオーストラリアを3-1で下しており、勝てば決勝トーナメント進出が決まる試合だった。

 試合開始後20分、チリが先制点を挙げた。さらに前半終了間際にもう1点を追加し、スペインを追い込んだ。後半、スペインは得点をあげられず、0-2で負けた。

 ワールドカップ中の2試合で7ゴール、1得点という屈辱は、スペインメディアにとって大きな打撃だったようだ。スペイン最大のスポーツ紙マルカ(Marca)はたった一言「崩壊した!」の言葉を、ゴールキーパーで主将のイケル・カシージャスが宙に目をやり、チームメイトたちがジャージの下に顔を隠している写真の上に置いた。記事は手厳しく、かつてのチャンピオンが世界に「信じられない愚弄」を見せてしまったことを非難する内容だった。

 「悲しいサヨナラだ」とマルカは報じ、ビセンテ・デル・ボスケ監督が「非常に悪いイメージ」を与えたと付け加えた。さらにチームが「世代交代を訴えていた」とも伝えた。それが、マルカ1面の要約すべてだ。

 また「続いている間は良いが、すべてのことには終わりがある」と、マルカはスペイン代表の支配サイクルについて述べ、今回の試合が「国家的な苦しみ」だと表現した。

 スペイン紙のエル・パイス(El País)はもっと落ち着いた反応を見せた。オンライン版のヘッドラインでは「スペインがチリに負け、ワールドカップから敗退した」とシンプルに報じた。

 ただ、通常は落ち着きのあるパイス紙も、その損失の大きさに見合う言葉を使うことが避けられなかったようで、「悲劇的な成果」、「ブラジルの悪夢」、そして「最も完全な愚弄」というマルカにも見られたような表現が並んだ。

 スペイン代表主将のカシージャスが「人々からの許しを求める」と言ったとも、パイス紙は報じた。同紙のスポーツ記者はその彼の心を完璧に捉えたようだ。ラファエル・ピネダ(Rafael Pineda)記者は「悲しい夜だ。しかしあなたは立ち上がって、未来を考えなければならない。人生は続いていく。みんなを強く抱きしめよう」という文章で記事を締めくくった。

 今回のような敗北は厳しいが、それでも人生は続く。