2010年8月24日 10時57分 更新
新興国-為替介入で経済発展促進、先進国は対応に出遅れ感
外国為替市場ではしばしば国内経済成長のために為替介入を行い、自国通貨の価値を下げる動きが見られる。機関投資家向け外国為替サービス・プロバイダーの米ファロス・トレーディングによると、「外国為替市場へ介入し自国通貨の価値を下げることは、経済繁栄を促進させる」という。

ファロスは国際通貨基金(IMF)の2010年第2四半期のデータを見ると外貨準備高と経済成長の強い相関性が見られることを指摘している。このことから「アジアや南米の一部新興国は外国為替市場に介入することで自国通貨価値を下げ、輸出品を海外に安く販売することで経済成長を導いている」という。自国製品が米国などの先進国よりも安ければ、わざわざ先進国から輸入する理由もなくなる。
中国、韓国、ブラジル、メキシコおよびインドネシアなどが為替介入 を行って自国の経済成長を促進させている主な新興国であるという。一方欧州や米国、日本など先進国では外貨準備高と経済成長率はいずれも穏やかな増加を示しているにすぎない。ファロスは「南米とアジアは自国通貨価値を意図的に下げることで高い経済成長率を示す新興国が存在している。欧州・日本・米政府高官もその動きに気づいてはいる」と述べている。
23日午前には管直人首相と日銀白川方明総裁が電話会談を行い、為替動向など経済金融情勢について意見交換を行ったが、為替介入の話は一切あがらなかった。先進各国は為替介入で効果を試すより、米国・欧州・日本それぞれの金融経済動向を認識・理解し、協調した動きを取る慎重な姿勢を見せている。
米政府は量的緩和と中国人民元切り上げへの圧力をかける道を模索している。日本政府は日銀と政府が互いに話し合い協調姿勢をとるなどの言葉上のやり取りで現状の円高を看過しているように見られる。
ファロスは、日米欧の先進国が経済成長のための策に出るには「新興国による為替介入を止めさせるか先進国も物理的な為替介入のゲームに実際に参加するかのどちらかだ」と述べている。
また米エマージング・グローバル・アドバイザーズチーフインベストメント・オフィサーのリチャード・カン氏は米IBTimes紙上で「経済戦争、貿易戦争、通貨戦争というのは一つの現実として存在している。自国通貨を切り下げることは、実際国内製品を安価に販売することに寄与し、自国経済の競争力を強めることになる」と述べている。カン氏は欧州がユーロという欧州圏共通の統一通貨を創出した理由についても、「東欧諸国の市場を国際市場に解放させ、共産主義から脱出させるためであった。これら東欧諸国が同じ通貨圏に含まれるようになることでユーロ全体の価値を下げることができた。そのため欧州圏輸出製品の競争力を高めることに寄与した」と述べている。
IBTimes












