2010年9月2日 10時43分 更新

メルクセローノ社長マーク・スミス氏に聞く日本市場の魅力、日本と欧米のビジネスマインドの違い―IBTimes独占インタビュー

コラム 最新ニュース


 医療用医薬品事業を世界150カ国以上で展開する多国籍企業メルクセローノ。母体となるメルクは世界で最も歴史のある医薬品・化学品企業として知られている。2007年1月にメルクによるセローノの買収によりメルクセローノ(本社:スイス・ジュネーブ)が誕生し、メルクの医療用医薬品部門の開発・製造・販売に特化した事業をメルクセローノが行うようになった。日本市場では抗がん剤、不妊治療領域、内分泌代謝領域において積極的な事業展開を行っている。

メルクセローノ代表取締役社長マーク・スミス氏。

 同社は7月29日に2010年4-6月期総売上高が前年同期比10%増の14億5,100万ユーロ(約1650億6600万円)となったと発表した。売上高の伸びを支えたのは同社主力製品である再発型多発性硬化症治療薬レビフ(Rebif)と分子標的抗がん剤アービタックス(Erbitux)の中国・日本・中南米での大きな売上増が背景にある。また円高傾向による為替の影響が3.6%反映されたという。

 アービタックスは日本では2008年9月に大腸がん治療薬として発売され、すでに世界80カ国で販売承認が得られている。日本では今年3月に一次治療薬として承認され、7月に「大腸がん治療ガイドライン医師用2010年版」でアービタックスが一次治療薬として推奨されている。

 またメルクセローノでは毎年、研究開発費に売上高の20%超を投資しており、現在50以上の臨床試験が進行中である。がん領域・神経変性疾患領域(多発性硬化症およびパーキンソン病)、自己免疫および炎症性疾患領域、不妊治療領域、内分泌代謝領域を重点開発領域として研究開発を進め、本社にある資産の日本での最大化を図っている。

 今年5月にはコーポレート・アイデンティティ(CI)が刷新され、「Living Science, transforming lives」を掲げて、ライフサイエンスとバイオテクノロジーにおける高度な専門性と共に医学の前進をリードし、患者のより良い生活を目指して、革新的なソリューションを生み出していくというビジョンを提示している。今年6月より同社副社長から社長に就任したマーク・スミス氏に日本市場の魅力、海外から見た日本のビジネスのあり方について聞いた。

 *マーク・スミス氏の略歴*

 同氏は英バーミンガム大学を卒業、医学士(M.BおよびChB)を取得し、英国主要医療機関において血液学と腫瘍学両分野で上級職として医療に携わってきた。医師として9年間医療機関に従事した後、20年におよび製薬企業にて各国の薬事や製薬開発、ならびに販売促進に携わってきた。医療・製薬業界での幅広い経験をもち、主要抗がん剤の開発に貢献している。

 次ページはこちら 医薬品業界における日本市場の魅力とは?

IBTimes
メルクセローノ代表取締役社長マーク・スミス氏。


IBTimes

この記事につぶやく

twinavi

Share

コメントする

メルマガ登録
メルマガ登録