米金融保証大手アムバック、15億ドルの資本増強策
米金融保証会社(モノライン)大手のアムバック・ファイナンシャル・グループ(Ambac Financial Group)は5日、最上位の格付け「AAA」を維持するための資本増強策として15億ドルの公募増資を行うと発表した。10億ドルは普通株式、5億ドルは2011年5月に普通株式に転換できる株式転換権付き社債の公募を行う。 モノラインは債権の発行者が債務不履行に陥った場合に、債権の保有者に対して元利金を支払う。アムバックが保証する債権の総額は5,240億ドルで、自治体の地方債などのパブリック・ファイナンスと、住宅ローンや自動車ローン債権などのストラクチャード・ファイナンスの保証を手掛けている。 格付け会社はここ数カ月、モノラインが債務不履行の急増に対応するのに十分な資本を保有していないとの懸念を示してきた。住宅ローンの債務不履行が増加するのにつれ、住宅ローンを担保とした証券でも債務不履行が増加し、金融保証会社の能力を超えた保険の支払いが発生するとの懸念が高まっている。
米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(Standard & Poor’s)とムーディーズ(Moody’s)は、公募増資が成功的な結果を収めれば、格付けを維持するのに十分な材料となる可能性が高いとしている。アムバックの格付けを既に「AA」に引き下げていたフィッチ・レーティングス(Fitch Ratings)は、「サブプライムのリスクが効果的に抑制されるまで」格付けの引き上げを検討しないと述べている。
クレジット市場の環境が悪化した影響で、アムバックは07年通期で32億ドルの赤字を計上した。08年第1四半期も環境が改善されなければ赤字を計上するとの見通しを示している。
アムバックの資本増強策を巡っては、政府系ファンド(SWF)や大手金融機関の連合による資本注入が期待されていたことから、発表は投資家の失望を招き、同社の株価は午後の取引で1.57ドル(14.7%)下落した。
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