G20財務・中央銀行長官会合での記者会見でインドのニルマラ・シタラマン財務大臣の話を聞くジャネット・イエレン米財務長官(左)
G20財務・中央銀行長官会合での記者会見でインドのニルマラ・シタラマン財務大臣の話を聞くジャネット・イエレン米財務長官(左) AFP

G20財務相と中央銀行長官は月曜、低迷する世界経済のてこ入れを目指し、債務再編協定、多国間銀行改革、気候変動対策への資金提供などについて協議を開始した。

ガンディナガルでのサミット議長兼主催者であるインドのニルマラ・シタラマン財務大臣は、冒頭で財務リーダーらに「世界経済を力強く、持続可能で、バランスのとれた包括的な成長に導くという我々の責任」を語った。

シタラマン氏はジャネット・イエレン財務長官とともに記者団に対し、2日間の議題の鍵となるのは「債務増大に伴う手に負えない問題への合意の促進」だと述べた。

シタラマン氏はまた、協議では「多国間開発銀行の強化や協調した気候変動対策などの重要な世界的問題」にも焦点が当てられると付け加えた。

イエレン議長は「世界経済強化に向けた取り組みの一環として、世界は気候変動やパンデミックといった主要課題で進展するようG20に期待している」と述べた。

同氏はまた、世界最貧国の債務危機に取り組む取り組みにも言及し、今月北京を訪問した際に話し合ったザンビアの債務再編の進展にも言及した。

イタリアのジャンカルロ・ジョルジェッティ財務大臣は、対象を絞った介入は「人口の最も脆弱な層を保護し、景気後退のリスクに対して経済の可能性を高めるための投資を促進する」必要があると述べた。

世界第2位の経済大国であり、アジアやアフリカのいくつかのストレスにさらされた低所得国への主要な融資国である中国は、これまでのところ、この問題に関する多国間共通の理解に抵抗していると当局者らは述べた。

イエレン議長は日曜日、ザンビアとの合意は「交渉に時間がかかりすぎた」と述べ、ガーナとスリランカの債務処理が「迅速に完了」することを望んでいると付け加えた。

イエレン氏は「毎回ゼロからスタートするのではなく、ザンビア事件で合意した共通原則を他の事件にも適用すべきだ」と述べた。 「そして、私たちはより速く進まなければなりません。」

イエレン氏は、全低所得国の半数以上が債務危機に瀕しているか債務危機に瀕しており、2015年の2倍に達していると付け加えた。

新型コロナウイルスのパンデミックとロシアによるウクライナ戦争の余波という二重の打撃を受けて、いくつかの経済は苦戦しており、世界の燃料価格や一次産品価格に打撃を与えている。

中国はこれらの訴訟の一部で主要な債権者となっており、各国の債務再編に対する中国の立場が批判にさらされている。

主要20カ国・地域(G20)はまた、多国間開発銀行の改革、仮想通貨規制、気候変動の影響を緩和し適応するための資金アクセスを容易にすることなどについても議論する予定だ。

世界銀行のアジャイ・バンガ総裁は会合に先立って論説の中で、「グローバル・ノースでは、気候変動は排出削減を意味する」と述べた。

「しかし、グローバル・サウスでは、ハリケーンがより強力で、耐暑性の種子が不足し、干ばつが農場や町を破壊し、洪水が数十年にわたる進歩を洗い流しているため、生存の問題です。」

多国籍企業からの税収のより公平な配分に関する新たな第一歩が先週138か国によって合意され、実現される予定である。

多国籍企業、特にハイテク企業は現在、たとえその国で活動のほんの一部しか行っていないにもかかわらず、税率の低い国に利益を容易に移転することができている。

しかし、イエレン議長はキエフと発展途上国への援助の間にトレードオフがあるとの批判を「押し返す」と述べたが、先進国G7加盟国がロシアのウクライナ侵攻に焦点を当てていることで最終合意が狂う可能性があるという懸念もある。

ロシアの侵略を非難していないが、オーストラリア、米国、日本と並ぶクワッドグループの一員でもあるインドにとって、ウクライナに関するいかなる議論も気まずいものだ。